介護施設利用者さんからの要望を聞きつつ、介護士と利用者、利用者家族の満足度を上げるには

これからの時代、加速する少子高齢化に伴い、介護士という仕事はより一層注目される仕事の一つでしょう。現在介護士として働いている人の中には、介護という多くの人の役に立つ素晴らしい仕事自体に不満はないけれど、人間関係や給与面、人手不足などが原因でストレスを抱え、限界を感じている人も多いと聞きます。

介護施設職員の不満とは

最初に現在介護施設で働く介護士はどんな不満を抱いているのでしょうか。具体的な不満内容は大きく分けて以下の4つと言われています。

1.職場の人間関係
2.施設利用者やそのご家族との関係
3.介護士の人手不足
4.身体への負担

【その1】職場の人間関係

介護士という職業は介護施設内で働くことが多いため、閉鎖的な環境になりやすいと言えます。苦手な人がいてもコミュニケーションを密に取らなくてはいけない仕事であるため、必要な『報連相』でストレスを感じやすいでしょう。

さらに専門職の人たちで介護の職場は成り立つため、何を優先した介護であるべきかなど、意見の衝突も起こりやすいのも理由のひとつです。

【その2】施設利用者やそのご家族との関係

2つ目の不満が、職場以外の人間関係による不満です。介護の職場は職場内で一緒に働く人以外にも施設利用者やそのご家族とも密にコミュニケーションを取っていく仕事でもあります。したがって、一生懸命介護の仕事を全うしたとしても、利用者のご家族や利用者に暴言を吐かれたりと辛い状況になりやすいこともあり、そのことが大きなストレスになってしまうのです。

介護施設の利用者は介護以外に自身の不安の解消を職員に望むほか、家族がいない寂しさから話し相手が欲しいとも思うでしょう。利用者の家族としては、利用者は大事な家族であることから不満の出ない介護を期待しています。

しかし施設職員は優先度をもって仕事をしなくてはならず、時間の決まった食事や入浴などを優先し、それらに加えて発生した様々な対応をこなさなくてはいけません。全てを聞き入れることが難しく、利用者やそのご家族との関係に悩みます。

【その3】介護士の人手不足

介護士はこれからさらに必要になる職業の一つです。しかし、仕事内容のわりに給与が低いことや、日本の労働人口の減少などが関係して慢性的な人手不足に陥っている現状があります。

人手不足により介護士一人に対する仕事の負担も大きくなりやすく、それがストレスや不満に繋がりやすくなってしまうのです。

利用者に必要な介護ができないからと離職するケースも考えられ、志の高い人材の流出は施設や業界にとって痛手ででしょう。

一方で外国人労働者を積極的に採用する方向で人手不足を補う動きがありますが、高齢者と外国人介護士、そのご家族とのコミュニケーションがしっかり取れるのかが懸念されます。

【その4】身体への負担

介護士は夜勤など不規則な勤務体制、そして肉体労働と身体への負担が大きい仕事です。入浴介助などは腰や膝、腕などへの負担があるため、慢性的な腰痛などを引き起こす原因にもなるようです。体の疲れや痛みはそのままストレスになります。

常に利用者の対応で動き回り様子を見て話を聞き、そこに肉体労働が加わるのは過酷な環境であると言わざるを得ません。

介護士が抱える日々の業務


介護士の仕事は具体的にどのようなものがあるのでしょうか。直接利用者の身体に触れて行う「身体介助」だけでなく「生活援助」や「タスク管理」なども含まれます。

介護士の仕事内容

相手 仕事内容
サービス利用者


「身体介護」

着替えの補助、食事の補助、入浴の補助、排泄の補助、ベッドからの立ち上がり補助、歩行の補助

「生活援助」

調理、食事の準備、部屋の掃除、身の回りの整理整頓、洗濯、買い物など

「メンタルケア」

話し相手になる、レクリエーションなどを催す、近隣住人や他のサービス利用者との交流を促す、介護についての相談や指導、助言など

サービス利用者の家族 「相談や指導、助言」

介護方針の相談、介護用具を使う際の指導、自宅介護での注意点を助言など

 

介護施設利用者の高齢者が不満に思うこと


介護士による意図的な虐待や不適切なケアというものも存在しますが、介護士が意図せず無意識に行ってしまう不適切なケアというものも存在ます。介護施設利用者の高齢者が不満に思う介護士の不適切なケアはどのようなものなのでしょうか。

介助の種類 具体的な事例
食事介助 「自分で食べられる場合でも、時間がかかるという理由で食事介助する」

「注射器状のもので食事を口に入れようとする」

「流れ作業のように食事介助する」

入浴介助 「入りたくない理由も聞かずに無理やり入浴させようとする」

「裸のまま入浴の順番待ちをさせる」

「自分で身体が洗える状態でも介護士が身体を洗う」

車いす介助 「自分で歩ける場合でも車いす行動を促してくる」

「声掛けせずに車いすを動かす」

「立ち上がりにくい低い椅子で、フロアにずっと放置する」

その他 「利用者の行動を介護士が制限する」

「同じことを何度も聞いて確認する」

「介護士が忙しそうにしているときに声をかけると無視する」

「利用者の話を真剣に受け止めない」

このように介護士が無意識にしてしまった介助や行動によって利用者の高齢者は、不満を抱いているのです。

しかし、これらの不満を解消するには介護士1人で複数人の対応をする現状では難しいものです。特に食事や入浴は利用者の順番を決めてスケジュール通りに進めなくてはならないため、「入りたくない理由を聞く」などを毎回するのは困難を極めます。

介護士の負担軽減に対して介護施設が進めるべきは役割分担

介護士はただ単に自分に与えられた仕事をこなすだけでは成り立たない仕事です。与えられた仕事に優先順位を付け、全うすることはもちろんのこと、施設利用者の要望や時にはわがままと受け取れるものにも応えなければいけません。

しかし、介護士が一生懸命であればあるほど、仕事に対する不満がつのってしまうのも事実です。その不満が離職や介護士離れに繫がる可能性があるため、介護施設は早急に対策を講じる必要があるでしょう。

傾聴スペシャリストやカウンセラーを採用する

「高齢者傾聴スペシャリスト」という民間資格が誕生しました。傾聴スペシャリストは主に高齢者に配慮したコミュニケーションのスペシャリストです。介護資格や看護師資格がなくても施設利用者とコミュニケーションを取る仕事ができます。

そこで、体力を使う介助の仕事は介護士が行い、コミュニケーションや要望、利用者家族との関係構築は傾聴スペシャリストの職員が行うなどの役割分担で現在問題になっている介護士の負担軽減に繫がるのではないでしょうか。

傾聴スペシャリストの他にはカウンセラー配置でも効果的でしょう。

コミュニケーションシステムの導入で夜勤と日勤の連携を

介護施設には夜勤が存在し、高齢者の中には昼夜逆転の傾向が出る人も多くいます。しかし夜勤を行う介護士の人数は少ないため徘徊や事故を防ぐための見守り、排泄の介助など優先すべき仕事をしなくてはいけません。

夜間は傾聴スペシャリストやカウンセラーの対応量は少ないことから、人件費のかからない見守りロボットの採用も有用であると考えます。

見守りロボットは、ロボットとの会話内容から心理状態をある程度把握できる機能があるため、ただの話相手ではなく時間外や夜間の会話などから心理状態を把握し、翌日の対応を決めることができます。

さらにスケジュールの共有機能があるため、お風呂の時間や食事の時間、レクリエーションの時間、家族との面会時間なども分かるようになり、「〇〇はいつ?」という介護士への問いかけを減らせます。

全てのコミュニケーションをロボットに頼るのではなく、人からのケアと両立することで利用者や利用者家族の安心感にも繫がると考えられます。

介護士からも選ばれ、介護施設利用者からも利用者家族からも選ばれる施設とは

介護施設は介護士と利用者のどちらかに寄り添うのではなく、介護士と施設利用者、利用者家族の3方向に寄りそうのが理想です。

介護士の不満の中に含まれる労働量に関係する不満については、傾聴スペシャリストやカウンセラーの配置、コミュニケーションロボットの導入で軽くできるでしょう。

介護士の労働環境が改善されるとその施設には労働者が集まりやすくなるため、人手不足の解消や離職率の減少に繫がります。

利用者の不満はコミュニケーションで解消できるものも多いため、傾聴スペシャリストの存在や見守りロボットのログによる心理状態への配慮で解決できるものもあるでしょう。

ロボットのスケジュール機能を使用することで利用者側でも1日のスケジュールが把握でき、リマインド機能で心の準備もできます。

利用者の家族は、家族の状況がわからない不安から施設に要望を伝えることもあるでしょう。

介護士によるケアが行き届き、コミュニケーションも取れ、ロボットによる心理状態の把握と相応の対応をとってもらえるとわかる介護施設であれば、安心して家族を任せられます。

これら3方向の満足度上昇が今後介護施設に求められることではないでしょうか。これらの充実により多くの介護士が集まり多くの利用希望者が集まるなど、施設運営側にも大きなメリットをもたらすでしょう。

製品情報
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