自治体が進める共働き家庭やひとり親家庭への支援で必要なのは子どもの安否確認と夜間の見守り

近年では、女性の社会進出が当たり前のこととなり、共働きの家庭が増えています。また、離婚する家庭の割合も、1970年の9.3%から2015年には35.6%に増えており、ひとり親家庭も増加傾向です。

2019年の​​厚生労働省が発表した国民生活基礎調査の発表では、児童のいる世帯で親が正社員として働いている家庭は全体の26.2%と親が正社員で働く家庭も増えています。

正社員として働く場合、長時間労働や夜間労働、残業などで家を空ける必要がある場合もでてくるため、親が働いている間に留守番をしなければならない子どもの数も増え、子どもの安全確認や夜間の見守りの必要性が問題に挙げられるようになりました。

共働き家庭の子どもやひとり親家庭の子どもの安全は誰が見守る?

共働きやひとり親の家庭では、子どもが学校から帰宅した後、子どもの安全は誰が見守っているのでしょうか?

子どもが未就学の場合は保育園の延長保育や夜間保育が受け皿に

子どもが小学校入学前の場合は、保育園に預けることができます。保育園は保育をしてくれるところなので、幼稚園に比べて預かり時間が長いのが特徴です。

認可保育園の場合、預かり時間は保育園によって異なりますが、朝は7時半から夕方は17~20時程度で、17時以降の預かりは延長料金がかかる場合がほとんどです。認可保育園で翌朝まで預かりをしている夜間保育所も少ないながら存在しています。

また、認可外保育園(国から認可されていない保育園)では、20時以降の預かりを行っているところや、翌朝に迎えに行くベビーホテルも選択肢としてあります。

夜間保育はまだまだ少なく足りていない状況ですが、深夜営業をしている飲食店従事者や医療・介護従事者など夜間も働く必要のある親にとって重要な受け皿です。

働く家庭が子どもの小学校入学で直面する問題

上記で説明したように、小学校入学までは子どもを夜間に預かってもらう施設があるので、大変ではありますが夜遅くまで働いているひとり親や共働きの家庭でも生活できます。
しかし小学校に入ると、共働きやひとり親家庭で仕事の両立が厳しくなることがあります。

待機児童問題はここでもある『小1の壁』

保育園は未就学の子どもを対象としている場合が多く、学校から帰ってきた子どもを預かってはもらえません。

小学校に入ると、放課後の子どもを預ける施設としては「学童保育」を利用できますが、学童保育は18時前後で終わってしまうため、その後の時間を子どもだけで過ごさなければいけなくなります。

また、学童保育には保護者のお迎えを必須としている自治体も見受けられ、正社員として9時から18時などの時間帯で働く保護者にとって便利とは言いがたい現状です。

そのため、この時期は「小1の壁」と呼ばれ、小学校に上がった時に仕事と子育ての両立が難しくなる時期と言われています。

対策としては親が仕事を変えたり辞めたりする、会社で時短社員に切り替える、実家に預ける、民間のサービスを利用する、などが挙げられます。

小1の壁を乗り越えた後にやってくる小4の壁

小1の壁を乗り越えた後に待ち構えているのが小4の壁です。元々学童保育は小学校3年生までが対象であったため、4年生に進級するタイミングで仕事と育児の両立の難易度が一気に上がります。

学童保育の対象者は2015年の児童福祉法改定により、小学3年生までから6年生までに対象の幅が広げられたため、学童問題はやや解決方向に進むと思われていました。

しかし現実は自治体によっては施設の確保が難しく、学童保育でも待機児童問題が深刻化しています。学童保育の優先度が高いのは低学年であることから、3年生以降で入るのは難しい傾向です。

厚生労働省の調べでは、2020年に学童保育を受けたくても受けることができなかった児童は、4年生が一番多かったことも判明しています。

また4年生になると子どもたちは習い事を増やす傾向も見られ、学童保育だけでは子どもの学習機会が減ってしまう可能性も危惧されています。

子どもだけで留守番する危険性や問題

子どもだけで留守番をさせる場合には、次のような危険性が考えられます。

  • 火事
  • 子ども自身が火を使って火事を起こすこともありますし、近隣の火事に巻き込まれる可能性もあります。子どもだけでは消火ができず通報が遅れ、経験や知識不足により火災に気が付くのも遅くなる可能性があります。

  • 風呂で溺れる
  • 子どもが一人で入浴中に溺れる事故は多くあります。浴槽内で足を滑らせて転倒、パニックになり溺れてしまうのです。

  • 転落
  • ベランダから階下へ転落する事故の可能性があります。雨が降ってきたなどで洗濯物を取り込む際に誤って転落してしまう、布団を手すりに干しており、取り込む際に布団の重さに負けて転落してしまうなどのケースが考えられます。

  • 事件に巻き込まれる
  • 侵入者と鉢合わせをする、子どもだけの時を狙って接触を試みてくるなどの犯罪に巻き込まれる心配が考えられます。不審者がカギを開けた瞬間に押し入るケース、自宅に親がいないことを知った不審者による連れ去られるケースが想定されます。

子育て家庭のワーキングプア問題と子どもの見守り問題

夜間の留守番・共働き家庭の長期休暇中などの見守りをできる仕組みを作れば、働きに出られないが故の貧困世帯の減少や留守番、一人歩き中に犯罪に巻き込まれるリスクが減るのでないでしょうか。

また正社員に求められる勤務時間を全うできればワーキングプアに陥る可能性も減少するでしょう。

現状では、ヘルパー派遣・子どもの学習支援などの困窮世帯・ひとり親家庭への支援はありますが、夜間の支援は多くはありません。

昼間は自治体でボランティアによる交通安全指導や、見回りなどが行われている地域もありますが、見回りは深夜に近い時間帯は行われていないところがほとんどです。また、個人宅への見守り派遣なども夜間に他人と子どもを接触させることに不安がある保護者もいることから需要は多くないでしょう。

トラブルを生まない『機械』を使った支援を視野に

人が直接行う支援は温かいものです。地域のつながりはいざという時に心強いものであるため、大切にしていく必要があります。

しかし人と人ではトラブルが起きる可能性も少なからずあり、それが子どもで時間も夜間を対象とした場合、保護者には不安がつきまとうでしょう。

現状では夜や家庭内での子どもの様子を見守る目はほとんどないため、子どもに防犯指導をするしか方法はありません。

各自治体へは、そんな働く親が生活しづらい状況、子どもの安全面が守られない状況、子どもを産み育てにくい状況の改善が期待されています。

自治体によるIot技術を取り入れた支援の例は

大阪府の寝屋川市では安全な子育て環境構築の一環として、市立小学校に通う児童に無料でGPSのレンタルを行っています。児童の位置情報は保護者がスマートフォンやパソコンから確認が可能です。現在は小学校1年生と2年生のみが対象ということですが、今後対象者の範囲は広がることが期待されます。

静岡県藤枝市でも児童生徒見守りサービスとして、市が認めた事業者への申し込みに限り初期費用を減額するなどの支援をしています。

対象は市内在住の年長児から中学生までと幅は広く設定されています。

今後はさらに進んだ支援を

2つの自治体を例に出しましたが、今後必要な対策としては下記が挙がるでしょう。

  • 『子ども』への支援になることを考慮し、対象年齢を義務教育の範囲まで広げる
  • 位置情報の確認だけでなく、子どもからのSOSを届ける
  • 多様な働き方に対応できる夜間の留守番家庭へ見守り支援

特に夜間の留守番家庭への見守り支援は早期に対応が必要だと考えられます。夜間という特殊な状況であるため、子どもの安全と万が一のトラブルを避けるべく、機械を使った支援が有力なのではないでしょうか。

見守りロボットは会話から子どもの精神状態を予想することも可能であるため、会話が少なくなりがちな家庭でも保護者は子どもの精神状態予測を把握してから関われます。

さらに忘れて欲しくない用事を登録しておけば、見守りロボットからリマインドさせることもでき、お互いのスケジュール共有に役立つ部分では綿密なスケジュール管理が必要な多子世帯の支援としても役立つと言えるでしょう。

現代の子どもたちは幼いうちから様々なIot技術に触れており、デジタルネイティブ世代とも呼ばれます。そのため、子どもたちは機械への嫌悪感も苦手意識も少ない傾向にあります。

そのため、人に対しての支援は全て人が行う必要があるという考え方は、今後少なくなっていくのではないでしょうか。

自治体によってはボランティア人材が不足しているところもあり、今後も人手不足は加速していくでしょう。ボランティアの減少は、人だけに頼る支援の破綻につながります。

各自治体は見守りや分析などは機械の得意分野であるため機械に任せ、少ないボランティアでまかなえる食事の支援や声かけ、預かりなど臨機応変さが求められる部分では人が行うなど、自治体とボランティア、各家庭やその子どもにとって負担が少なく受け入れやすい支援方法を採用する必要があるのかもしれません。

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見守りAIロボット ZUKKU
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