修学旅行のメリットと起こりうるトラブルとスマートフォンを使わないトラブル対策

日本は小学校から高校までで修学旅行の機会を設けている学校がほとんどでしょう。修学旅行の目的は文部科学省が出した告示によると「平素と異なる生活環境にあって、見聞を広め、自然や文化などに親しむとともに、集団生活の在り方 や公衆道徳などについての望ましい体験を積むことができるような活動を行うこと。」と定められています。

また「修学旅行は学校外に教育の場を求めて行われる活動であるので、学校内では得がたい学習を行う機会として有効に活用するようその計画と実施にあたって学校の創意と教育的識見をじゅうぶんに生かし、いわゆる物見遊山や観光旅行に終わらせることのないようにすること。」とも定義されているのです。

修学旅行に携帯電話やスマートフォンは持ち込みNG?その理由

前述の修学旅行の目的を要約すると、

  • いつもと違った環境で知識を広げる
  • 生活集団の決まりを守る
  • 社会で生きるうえで守るべきルールを身に付ける
  • 学校では得られない体験を行う
  • 観光で終わらせない

といったことが、修学旅行の目的とされています。

修学旅行を通して学校生活では得られない知識を身に付け、集団行動の中で自立心や規律、秩序を守る態度を養えるのがメリットといえるでしょう。普段学校で勉強しているだけでは得られない経験を、修学旅行の中で体験できるのです。

特に高校の修学旅行には、生徒だけで行動する自由行動の時間や範囲が広く設定されることも多くあります。

自由活動においても楽しむだけではなく計画性を養ったり、さまざまな出来事を体験したりと自己の生活設計に役立てる意味があります。修学旅行という普段とは異なる集団生活では人間的なふれあいを通じて、生徒の協力体制や相互理解を深めるきっかけにもなるでしょう。

つまり、修学旅行は思い出作りに行われるのではなく、学校教育の一環として実施されています。それも関係して文部科学省は2009年に「学校教育でも修学旅行に必要性のない携帯電話やスマートフォンを持ち込むことを禁止する」という方針を、全国の教育委員会に伝えています。

近年、携帯電話やスマートフォンが関係したトラブルは増えています。特にいじめや犯罪につながるリスクが高いと考えられているため、修学旅行への持ち込みを禁止する学校の考えもうなずけるでしょう。

しかし修学旅行では、目的地へ移動中や、旅行先、他校を含めた生徒同士で発生するリスクもあるため、携帯電話やスマートフォンを持ち込まずに生徒の安全を守れるのかが疑問視されます。

修学旅行中におきるトラブルとは


修学旅行や課外活動時は引率教員の目しかないことから、高いリスク管理・回避能力が問われます。

2016年にはアメリカにホームステイ型の修学旅行に参加した男子生徒がハイキング中に崖から転落した事故が起きました。ホームステイ型ということもあり、教員の引率はなく事故に至るまでの行動は把握できていません。

修学旅行以外でも、課外活動で登山を行った際に児童2名が行方不明になり、翌日に発見された例もあります。

このように学校の外で行われる活動は、得られるものは大きくても、同時に命の危険も伴うのです。

修学旅行では生徒にとって初めての場所を訪れることは珍しくありません。そのため自由行動の際に道に迷うトラブルが発生しやすくなります。あらかじめ行動範囲を定めていても「つい楽しくて」「どこに行けばよいかわからなくなって」などを理由に、行動範囲を出てしまったり迷子になったりする生徒がいるのです。

さらに修学旅行は細かなスケジュールで集団行動をする必要があり、それを監督する教員は最小限です。そのことから遅れた生徒の見落としや見失いなどもあり得るでしょう。

修学旅行先での対人トラブル

修学旅行では、地元の人とのトラブルも想定されます。集団で移動している最中であればすぐに教員が対応できますが、自由行動時では場所の特定がしづらいほか、トラブルを把握できずに対応が遅れるケースが考えられます。

そして修学旅行でもっとも懸念されるのが、犯罪に巻き込まれるトラブルです。修学旅行のシーズンになると、国内の人気観光地では他校とバッティングするケースが想定できます。その中で些細なことが原因となって、犯罪に発展する可能性は否定できません。

修学旅行生は「お金を持っている」と考えられており、恐喝や窃盗の被害に遭いやすい傾向です。必要最低限のお金しか持ってこないように指導する、といった対応は必要といえます。

海外への修学旅行で考え得るトラブル

海外旅行の場合は日本国内以上に危険が伴います。日本人であることがわかるため「助けを求められない」「お金を持っている」「騙しやすい」などと犯罪のターゲットになりやすいと考えられます。そのためあらかじめ行動範囲を定めて学生に共有し、治安の悪いエリアを立ち入り禁止に設定する必要があります。

このように学校以外での活動は、何が起こるか予測できません。特に修学旅行ではさまざまな体験を通して学ぶ必要があるため、行動範囲も広くなります。そのため携帯電話やスマートフォンを持たない生徒に、何かトラブルが発生した場合の対処法が重要となるのです。

携帯電話の持ち込み禁止でSOSはどう伝えるのか

生徒1人につき1つのGPSという選択を

さまざまなトラブルが想定される中、修学旅行で携帯電話やスマートフォンを持ち込めないため、何か問題が発生した場合はどのように対応するのが望ましいのでしょうか。

例えば集団行動のタイミングでトラブルが発生したのであれば、周囲が助けてくれます。しかし自由行動の際にトラブルが発生した場合は、教員や引率者の目に留まりにくく被害が拡大する恐れもあるでしょう。

そのため自由行動でも生徒の安全を守るため、携帯電話の持ち込みを禁じるのであれば、GPSを配布し携帯させるなどを検討した方が保護者と引率する教員の安心感にもつながるでしょう。

自前のスマートフォンでは安全対策が十分とは言い切れない

スマートフォンの持ち込みは保護者からすると連絡が取りやすく安心できるものですが、学校側では以下の問題点があります。

  • 教員と生徒で連絡を取るために連絡先を知っておく必要
  • 生徒のプライバシーに関する不安と生徒側で位置情報取得の拒否が可能
  • スマートフォンの機種が統一されていないことの不具合
  • 海外の修学旅行では使用しづらい
  • スマートフォンを持たない生徒への対応

これらから、生徒のスマートフォンに頼る安全措置はいざという時に機能するとはいえないのではないでしょうか。

GPSであれば、生徒の移動履歴が確認でき現在地の誤差も少なく、万が一の際はすぐに駆けつけられます。また緊急時は生徒からSOS通知を受け取ることができるのも、保護者の不安を軽減できるポイントといえるでしょう。

他にも生徒を見守るだけではなく目的地に到着したら通知を受け取ることも可能で、さまざまな用途で活用できます。GPSを生徒が身に付ければ、携帯電話やスマートフォンが持ち込めなくても教員や保護者に居場所を伝えることができ、かつ緊急時に助けを呼べるのです。

また、修学旅行から帰るときや自由行動の終了後にGPSを回収するだけでよく、スマートフォンの設定などを変える手間も労力もかかりません。

保護者の「待機中」も安心感を

修学旅行は学校行事としての目的を果たすためにも、今後も携帯電話やスマートフォンの持ち込みは制限する学校が多いでしょう。携帯電話やスマートフォンは連絡ツールとしての活用方法以外にも、エンタメやホビー要素が含まれるため仕方がないのかもしれません。

しかし保護者にとっては見知らぬ土地へ行かせる不安や心配は、とても大きなものです。

保護者は万が一に備えてなるべく自宅で連絡が取れる状態でいるように要請されますが、学校側からの連絡を待つだけで旅行中の状況がわからないままでは不安が増すばかりといえます。

保護者の不安を少しでも解消するためにもGPSを活用し、生徒の安全を伝える工夫をしましょう。トラブルが発生していないときでも、今どこにいるかを保護者に伝えておくだけでも安心感を与えられるのです。

学校で管理するGPSであれば必要なタイミングのみ配布でき、生徒のプライバシーも守れるため修学旅行中や後に支障が出ることもないでしょう。

生徒がより安全に集団生活で学び、かつ保護者が安心して修学旅行に送り出せるように、IT機器の活用は積極的に検討すべきではないでしょうか。

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